上野千鶴子さんが語った「頑張っても報われない社会」

上野千鶴子さんが語った「頑張っても報われない社会」

私が東大受験を始めたこの4月に、闘いを勝ち抜いた先輩たちのための入学式が開かれ、そこで上野千鶴子さんが語ったことが、とても大きな反響を呼んでいます。

そこでは、医大入試で女子の合格者を抑えていた事件にも触れ「東大だって医学部に女子が入りにくくなっていることは説明を要する」と言っています。「よくぞ言ってくれた上野さん!」とは言うつもりもありませんが、しかし東大にもまともな教授がいることに安堵するとともに、こんなことを言わせる糞みたいな大人ばかりの社会にしてしまった一員として恥ずかしく思いました。

https://www.u-tokyo.ac.jp/ja/about/president/b_message31_03.html

そう、この世の中は全く平等ではありません。必ず損をする人、得をする人が出てきますし、パワハラ・モラハラ・差別は当たり前のように毎日起きています。メソポタミアに文明が出来た頃から奴隷制度はあったわけで、人間とは他社を差別していないと自らの心の平穏を保てない生き物なのでしょうか。

しかし、私はこの世で大学受験だけは平等だとずっと思い込んで生きていました。ここには男も女も関係ない、存在するのは勉強に対しての優劣だけなんだと信じてしまっていました。まさか……「女は子どもができたら辞めちゃうから」という下衆の極みのような理由で女生徒の数が抑制されていたなんて、青天の霹靂でした。

あってはいけないことです。日本という国が日本であるために、この聖域を犯すような真似は決してしてはならないことなのです。愚の骨頂、まさに一連のニュースに出た「怪しい医大」は、愚図の中の愚なのです。この衝撃的な大事件を私は一生忘れることはないでしょう。

もう、何十年も前のことですが、自分がなぜ大学に受かったのかも疑ってみなければなりません。とても悲しいことですが。

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